= オバマ大統領就任演説を聴きながら =
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私は少額ながら毎月金の積立を行なっている。
また、株式投資も同時に行なっている。
株式は短期売買と長期積立に分け、さらに日本と海外に分けている。
株式投資、金投資、原油投資、不動産、為替、先物。。。
資本主義の現代において、投資商品と言われるものは何でもある。
今日では二酸化炭素までもが取引の材料とされている。
私は、投資材料としてだけではなく、人の歴史との関係も含めて金に対し非常に興味を抱いている。
そもそも金と人間の関係とは?
遡れば太古の時代へと時を移すこととなる。
かつて金は、流通の手段として、時には権力の象徴として用いられていた。
国毎の貨幣を用い、ドル建ての流通社会に慣れ親しんだ我々にとって太古の人間または、発展途上国の人間程の信頼を金に対して抱いていない。
そんな日本人に対し、アジアのほとんどの国では装束品に多く金を用い、身に付ける。侵略と奴隷の歴史から安泰と証される政府は無く、栄枯盛衰、波乱の時を身に刻んだ民族は、波乱時には金を身に付け逃亡した歴史があるのだ。
彼等にとって、金は自国の貨幣が通じぬ国において、身を助けてくれる非常に貴重な物であったのだ。島国で育った日本人にはその感覚は理解するには程遠いものだろう。
2008年サブプライムに端を発した金融危機により、ドルの価値が急激に低下した。
それだけではないのであろう。これまでの資本主義体制の限界が重なった結果である。ありとあらゆる金融商品の中に実態がつかめる物が幾つあったのであろう。ことごとく複雑にし、実態を闇に包み込むことにより、強制的に作り上げた商品であったのかもしれない。歴史を振り返れば、経済は所詮、人間の手に負えるものではない。
自分達の作り上げた妄想世界に振り回されているに過ぎない。消費と暴力により成り立っていたドル本位の崩壊により、各国の経済までもが成り立たないのが現状だ。
しばらくは各国共同で必死でドルの価値を維持する必要があるだろう。
乱期である。逃亡時でもある。
資本主義経済は膨張と破綻を繰り返す性質を持つがゆえに、多くの人が言うように分散した投資が必要である。侵略を経験しなかった日本人にとって現在は、金融破綻によるグローバル経済の侵略でもあるだろう。
2008年のドル不安と投機マネーの過度の入りこみにより、原油価格と同じく急激に金価格は向上したものの、現在は落着いている。
原油などについては、価格の減少が著しい。
オバマ政権になり、米国では超金利政策と積極的な財政出動が行なわれるであろう。しかし、米国の大量消費の時代は終わっている。これからはアジアの消費により、世界の流通が稼動していく時代だ。
変革期である今、長期的金投資を行なうのは最適であると痛感している。
オバマ大統領就任演説を聴きながら、平和ボケ、経済ボケである我々の意識改革が必要な時であるとも感じた。
”Change We Can”
アジア人にとって、この言葉はいろんな意味で重くのしかかるだろう。